Friday Mornings Yuenan Market
今まで見たこともないような食材に巡り会える 旅先でのマーケット探索。
毎週金曜日の早朝5時から開かれるこのマーケットはちょっと不思議なものが集まっているから好奇心旺盛な方には おススメです。
地元チェンマイっ子にとっても、物珍しい食材がいっぱいなのだとか。
日本語では「 金曜朝市 」「 イスラム朝市 」や「 雲南ムスリム朝市 」と色んな呼ばれ方をしているようです。
友人🇹🇭が フライデーモーニングマーケット だと説明してくれたので、当サイトでは、フライデーモーニングマーケット に統一しちゃいます。
また、記事の最後に、このマーケットの成り立ちも記述しました。
さらっとでも歴史背景を知ってから散策に行くと、異国へ旅する深みが一段と増すので、ぜひ最後まで見てくださいね!

ベルちゃん
私たちは「ガードバーンホー」と呼ぶよ
ガード 👉 市場
バーン 👉 家、家屋
ホー 👉 ホーさん(中華系雲南人)

ガードってことは、タイ語ではなく
ラーンナー語(チェンマイ語)なのかなぁ
直訳すると
ホーさんちの市場的な感じ?
さて、お買い物!持っていった方がいいもの
ここでは市場に持って行った方がいいかな、と思うものをご紹介します。
トイレットペーパー

旅をしていていつも疑問に思うのですが、何ゆえトイレットペーパーを置くつもりがないのに、トイレットペーパーホルダーを設置しているのか。
そう。それくらいトイレットペーパーがありません。
トイレにトイレットペーパーがほぼ常備されているのは世界を探しても日本くらいかもしれません。
私はトイペの芯を抜いて、潰したものをいつもバッグの中に入れております。
(もしかしたら)パスポート

残念なことにイスラム教は、一部の過激派によるテロのイメージがついております。
彼らの活動が活発になる時には(ラマダン中など)マーケット入り口付近で、IDチェックが行われることもあるのだとか。
その期間に行く方はパスポートが必要になるかもしれません。
どうぞ頭の片隅にでも入れておいてくださいね。
リュックサック

買い物に行くなら、しっかりと商品を見たいですよね。両手が自由になるリュックサックで行きましょう。
以前ご紹介した、旅人の持ち物リスト から超おすすめ折りたたみリュック。
これは本当に持っててよかった。
買い物に行く時に、バックパックの奥からささっと出して、すぐリュックにできます。
横のメッシュにペットボトルを入れることが出来るし、外ポケットにはトイレットペーパーを入れて出かけていますよ。
【場所と時間】フライデーマーケット

名称:Friday Mornings Yuenan Market
WEB : 記載なし
場所:Charoen Prathet 1 Alley, Tambon Chang Moi, Mueang Chiang Mai District, Chiang Mai 50100 50300
電話 : 088 499 5620
時間:5am〜12am
場所は旧市街ターペー門から、東のピン川方向へ向かいます。もし、前日の夜にナイトバザールを探索されたのなら、近く(というか道向かい)にありますよ。
フライデーモーニングマーケットの様子


こちらは、トゥアナオ という東南アジアに分布する納豆です。
バナナの葉っぱに包まれているものは、粘り気はあまりなく、現在日本で販売されているものより臭いと思います。
というより、今の日本の納豆は臭みを極力抑えているように思うので、納豆は本来こういうものだったな!と覚醒させてくれる臭さです。
うん苦手は方は、めっちゃ苦手だと思います。
丸いものは納豆を潰して平たくした後に、乾燥させたものです。「 ドライ納豆煎餅 」という感じでしょうか。スープに入れたり、炒め物に入れたりして頂きます。

チューアライカ?
(どういう意味ですか?)って聞いたら
トゥア 👉 豆
ナオ 👉 腐る
だってさ

まんまやね

お米や豆類にもいろんな種類があるんですね。
チェンマイっこのテンションがあがっていたので、チェンマイの人は常食しないものなのかもしれません。

いつも出店しているイケメンのお兄さん。トウモロコシを潰して練ってお好み焼き状にしたものを売っています。
この食べ物の名前を聞いたのですが、タイ語ではわからないと言っていました。
お兄さんはタイ育ちでタイの国籍を取得しているのでもちろんタイ語は堪能ですが、日常的には中国語(雲南語?)を使うようです。


Dao-in-kaというものらしいです。日本語で検索かけても出てきませんでした。カタカナで書くと ダオインカーでしょうか?
英語で検索してみると、南米原産の豆のようでした。オイルにも使用されているとか。
胃腸にもよくアンチエイジング効果が高く、美肌にも良いとのことです。
お店の方曰く、1日五粒食べれば寿命が1日伸びるんだとか!スーパーフードなんですね!

不慮の事故には効き目ないのかな?
(わくわく)

まじない系も好きだもんね

こちらは以前シェアした 釈迦頭。タイではノイナーと呼ばれています。
甘くてねっとりジャリジャリ不思議なフルーツです。

大ぶりで立派な桃です。中華系の方には特別なフルーツですね。
思ったより固かったという印象なのは、たぶん熟さないうちに食べてしまったのだと思います。

こちらも以前の記事でシェアした パッションフルーツ。
多分、見栄えがわるいものの中身を取り出して、袋に入れて売ってるんだろうと思いますがその様子がユニークですね。
この日の購入品
カオフン

入り口の目立つところにあるカオフン屋さん。
カオフンはミャンマーで食される黄色い食べ物で、チェンマイでもシャン族エリアで食べることができます。
シャン族エリアに行くのにちょっと躊躇しちゃうという方は、この場所や ワロロット市場 で食べるのが手軽かもしれません!


この黄色いスープの正体は、豆 です。
お店によって豆の配合は違うらしいのですが、こちらのお店のスープは (この日は?)ひよこ豆をすり潰したものらしいです。
カオフンローン(温)が好きなので、いつもあったかい方を注文します。
ドロリとしたスープは容赦無く麺に絡みついてくるので、一度で全部持ち上がる勢いです。
見た目程、印象的な味ではなく意外とあっさり。
この日は、ニンニクの量が多いように感じました。

カオフン・ローン | (温)ドロリとしたスープが特徴 |
カオフン・イェン | (冷)サラダ感覚で食べるものらしい |
カオフンには2種類ありますが(冷)の写真を撮り忘れてしまいました….(いずれ追記します)
カオフンイェンの方は寒天状になったカオフンをお箸でつまんで頂きます。
チェンマイの人がおススメしたスープ+かき揚げ付き


ここ人気のある店ねー
あの煎餅みたいなのと一緒に食べるんだよ

へーそうなの?

うん。今まで出会ったことがない味でした。
調味料を入れて調整してみましたが、うん….(遠い目)

カオプック( Khao Puk )
潰した黒米を手際よく焼いてくれます。多分、手で焼いた方が早いからなのでしょうが、大量の餅を素手で回転させていく姿には感動すらおぼえちゃう。
餅好きな民族の食性によくあっているので、日本人好みの味かなと思いますよ。
こちらもチェンマイ内外のシャン族エリアではちょいちょい見かけるので、シャン族おやつと認識しております。

▲ 食用ほおずきについては別記事で書きました
街中ではあまり見かけないものが売られているため、とっても楽しいフライデーマーケット(雲南ムスリム金曜朝市)です。
なんで中国食材があるの?雲南省?
このマーケットの特徴は、イスラム教のハラルフードや中国雲南省に由来する食材、そしてシャン族を はじめ少数民族の方々の料理を見ることができることです。
南下してきた雲南系ムスリム の他にも、インド、パキスタン、バングラデシュ、アフガニスタンなどから 北上してきた南アジア系ムスリム の方々の交易が行われていったのが、この場所なのだそうです。

参考文献 👉 北海道大学の研究論文「雲南系ムスリム・ディアスポラの境界維持にみる葛藤と多元的結合」
参考文献 👉 広島大学の研究概要「タイ北部ホー・イスラム研究」
によると 雲南系ムスリムは中国国内では回族と呼ばれ、独自の歴史的宗教的背景を持つ民族という位置付けである。20世紀の初頭、軍事戦略により、難民となった雲南系ムスリムがビルマ経由タイ北部へ移住し王和清真寺を主軸とし形成された共同体を創造し……

ちょっとナニ言ってるかわからぬ

むかーし
中国の雲南省のムスリム(イスラム教)の人たちが弾圧から逃げてきたのね
さらに、第二次世界対戦以降は台湾に帰りそこねた中国国民党員、
それから 南アジア系ムスリムの人やシャン族、ラフ族などの少数民族の人と一緒に、避難村から 交易市場としての側面が強化されていったんだよ
いずれにしろ、チェンマイで少数派になるんだね

第二次世界大戦中にできた「避難村」は
要するに「難民キャンプ」
2000年調べで、チェンマイ周辺には 他にも91箇所あるんだって
ハラルフードって?ムスリム?
イスラムはイスラム教を示し、ムスリムはその信徒であるイスラム教徒を指します。
日本の方には馴染みがないかもしれませんが、世界で2番目の信徒数がいます。

ハラル は「合法」「許された」ものという意味だから
戒律で許可されたものなんだけど
色々厳しい戒律がいっぱいあるから
「禁じられた」ものという意味の ハラムから覚えた方が早いかな

ハラムと言えば
「 豚肉」と「 お酒」ね
でも イラン人の友達、ムスリムだけど 酒豪 やったん

ムスリムの国イランでは79年の革命以降
お酒は 麻薬扱い なんだよね

国や時代によって 常識ってかわるんだな
そのイラン人の友人は、20歳の成人祝いにお祖父様からお酒をプレゼントされたそうです。
ただし、現在イランではアルコールは非合法。
マフィアに電話をかけるとお遣いの人が 裏口 から持って来てくれるんだとか。
裏口から入ってきた人のその手には鍵付きの アタッシュケース が握られていて、鍵をあけると ワインや缶ビールが綺麗に並んで入れてあったと言ってました。

うーん興味深い
さいごに
今回は、チェンマイでちょっと異色のマーケットと、その歴史背景をシェアしました。
金曜日の朝は、フライデーモーニングマーケットへ足を運んでみてくださいね!
今までご紹介したマーケット(リンク先有り)
☝︎ サタデーナイトマーケット |
☝︎ サンデーナイトマーケット |
☝︎ フライデーモーニングマーケット(この記事) |
☝︎ ワロロットマーケット |
☝︎ チェンマイゲートマーケット |
マーケットめぐりは旅の楽しみの一つですね。
チェンマイには観光市場から地元密着型の市場まで本当にたくさんの市場があるのですが、当サイトでシェアしているのはこの記事を合わせて今のところ5つのマーケットです。
リンク先が詳細ページなので、よかったら参考にされてください。