東南アジアの「ベジタリアンの首都」という異名を持つチェンマイは、西洋からの旅行者に人気の街でもあります。
実際、街を歩いてても多くのベジ系グルメのレスロランから、ローカルで気軽に入れるお店まで、他の地では見ないほど多くのベジタリアンレストランを発見できるでしょう。
そしてタイの文化の1つに キンジェー(กินเจ)という菜食週間があります。せっかくなので、今回はタイの菜食週間であるキンジェー(กินเจ)のことと、チェンマイでの開催場所などをシェアします。
結論を先に言ってしまうと、コンビニすごいよね…ってなるのですが、楽しんで散策してきましたので、ご覧いただけるとうれしいです。

チェンマイにはめっちゃベジタリアンレストランがある
西洋の人は知ってるのに
日本語でももっと情報があれば、チェンマイの違う一面を知ることができるのに
と思ったのが、このサイトをはじめた理由の1つでもありますです
キンジェー(กินเจ)とは

キンジェー(กินเจ)とは、毎年 太陰暦の9月1日〜10日まで行われるタイのお祭りの1つです。
ローカルのベジタリアンレストランのことを、ジェー(”J”や”齋”と表記することもあり)と言ったりもします。
華僑である中華系タイ人が持ち込んだ文化が、タイに広くひろがっていったのだとか。
この期間になると、赤い文字で「齋」と書かれた黄色の旗が並び、その下にはベジ系フードが並びます。
普段はお肉を食べている人も、この期間はお肉を控え、日頃の行いを改めるのだそうです。
また、信心深い方は前日から実践しますが、興味ない方はまったくやらないそうです。
殺生をしない |
殺生をした人の調理したものを食べない |
殺生したもので調理したものを食べない |
白の礼服を身につける |
性行為をしない |
心身を清潔に保つ |
アルコールを避ける |
喪中は参加しない |
月経中、妊娠中は参加しない |
実践にはいくつかの決まりごとがあるようです。
小学校から授業として仏教を学ぶタイの人は、自然に戒律などが身についてるようですね。学校のことは、友人のチェンマイギャルから教わりました。

シュガー
ちゃん
ウチらさ〜
戒律ってのがあるわけ
わかる?

う、うん
またタイの南部プーケットのベジタリアンフェステバル「キンジェー」は、奇祭として世界的にも有名ですね。
個人的には奇祭大好きですが、このサイトの趣旨とは合わないので、興味がある方はどうぞ検索をかけてみてくださいね。
タイのベジタリアン文化

タイのベジタリアンは、肉類の他に、ネギ・にんにく・にら・らっきょう・あさつき・パクチーなども食べません。これをオリエンタルベジタリアンと呼びます。
ヨギー(ヨガする人)やお坊さん達は、心を平穏に保つようにしているので、これらの心身に影響を与えてしまうという食品は避ける、という東洋思想に基づいています。
確かに、食べると元気になると言われるニンニクは、興奮作用がありそう。仏教の教えと逆の効果になるのかもしれませんね。
タマゴや牛乳などを食すかどうかは、人によって違います。
ベジタリアンフード = ヘルシー?

ベジタリアンフード = 肉がない だけど
絶対にヘルシーとは言えません。
お肉の代用品である擬似肉(大豆の加工品)ばかりを食べていては、栄養が偏りますし、そもそも加工品がヘルシーであるかどうかは疑問です。
お肉がないと味気ない、との理由で揚げ物や、油が多めの味付けが濃い料理を食べていては、体に負担がかかるでしょう。
外食する時に、そのお店の化学調味料や、野菜の含有農薬の有無まで調べるのは至難の技なので、ベジタリアンフードがヘルシーとは一概に言えないと思います。
ただし、野菜や調味料までこだわり、生産者の元に直接足を運んで、使う材料を厳選しているレストランは少なくないので、ヘルシーになり得るフードと言えるのでしょう。
キンジェーの場所 in チェンマイ

チェンマイのキンジェーって
どこで何やんの?

シュガー
ちゃん
興味ないから知らなーい
お肉大好き

だろうな

シュガー
ちゃん
モールとか行ってみたら?
セントラル フェステバル モール
Central Festival Mall
チェンマイで最大のショッピングモール セントラルフェスティバル。私はほぼ来ることはないのですが、地元の人も大好きなモールのようです。
キンジェーは一階の、吹き抜けの催事スペースで開催されていました。


大豆たんぱくの種類は驚く程に豊富です。
お肉を好んで食べないので比較しにくいのですが、友人によると、味も食感もお肉そのものだとか。
食への飽くなき探求を感じます。

麺類も、もちろんジェー(ベジタリアンフード)で用意されています。

思った以上に人が多いです。
惣菜を持ち帰りがメインのようで、座って食べられるテーブルが3卓ほどしかありませんので、4階のフードコートでランチすることにします。
5階 フードコート “Health food safety”

チェンマイでは、けっこう簡単にベジ系グルメのお店を探せるので、探検しているようでおもしろいです。

フードコートでは中央カウンターでお金を支払い、もらったカードを持って、注文しにお店に戻ります。
フードコートは、席もテーブルも広くていいですね。

この大豆ミンチ、しっかり味付けしてあって、美味しかったです。
WEB : HOME PAGE
場所:R249+W6 Fa Ham, Mueang Chiang Mai District, Chiang Mai
電話 : 053 998 999
時間:11am〜10pm
MAYA Mall
MAYA Mall
ニマンヘミンのランドマークとなっている MAYA Mall。地元の人には「メイヤーモール」と言った方が通じるようです。
ここでもキンジェーが開催されていると聞いたので行ってみたのですが、私は発見できませんでした…
しょうがないから、地下一階にあるフードコートへランチしにいきます。
地下一階 “Imjai Vegan”

ごはん + おかず1品 35バーツ(約 122円)
ごはん + おかず 2品 40バーツ(約 140円)
ごはん + おかず 3品 50バーツ(約 175円)
その他にもハンバーガーや生春巻きなどがありました。
私はかぼちゃのハンバーガーを頂きましたよ。

WEB : なし
場所:ห้าง เม ญ่า Huaykaew Rd, Tambon Chang Phueak, Amphoe Mueang Chiang Mai, Chang Wat Chiang Mai 50300
電話 : 082 762 9582
時間:11am-10pm(日曜日は10amオープン)
▲ 4階のフードコートにも、ジェーのお店があります
セントラル カート スワンケーオ
CentralPlaza Kad Suan Kaew
チェンマイの老舗ショッピングセンター カートスワンケーオ。当時は前衛的だったという建物は時代を感じさせます。
3階部分はシャッターが閉まっている場所が多いですが、個人的には掘り出し物があるので楽しいスポットです。
地下のフードコートはリニューアルされているようですね。

地下一階の催事スペースにキンジェーのお店が出ていました。
普段は、魚醤などの海産物ベースの醤油を使うところを、マッシュルーム醤油にかえているよ、とのことでした。



ちなみに
日本語の発音で「カートスワンケーオ」と言っても
ほぼ通じません

シュガー
ちゃん
ケーの部分で口を横に開く感じ〜🎵
WEB : なし
場所:21 Huaykaew Rd, Suthep, Mueang Chiang Mai District, Chiang Mai 50200
電話 : 053 224 999
時間:11am-21pm(日曜日は10amオープン)
カートルアン(ワロロット市場 周辺)
Kad Luang
キンジェーは、華僑の流れを汲むカートルアン(ワロロット周辺)が一番賑やかなんだとか、Twitterで教えて頂いたので行ってきました。


いつもは普通のお惣菜屋さんも、キンジェー仕様になっています。


市場外も、黄色の旗を掲げたお店がチラホラ。
時間帯によるのかもしれませんが、思った以上に若い方たちが購入されていきました。

▲ カートルアン(ワロロット周辺)についてはこちらをご覧ください
名称:Waroros Market(ワロロット市場)
WEB : なし
場所:90 Wichayanon Rd, Tambon Chang Moi, Amphoe Mueang Chiang Mai, Chang Wat Chiang Mai 50300 タイ
電話 : なし
時間:4am〜6pm
レストラン関係
ベジタリアン協会
Chiang Mai Vegetarian Society
キンジェー期間に、ベジタリアン協会に行かない手はないでしょう、ということでこちらにも顔を出します。
ランチ時間はいつも賑わっているので、キンジェーだから人が来ているのかわかりません。しかし、いつもよりも品数が多いように感じました。
ごはん + おかず一品 で無料なのですが、見ている限りでは無料で食べている人はそんなにいない印象です。




味付けは、普段のごはんと言ったところ。近くに住んでたら毎日でも行きたいです。
食べたお皿は、自分で洗い場に持っていって洗って戻すシステムなので、はじめての方は戸惑うかもしれません。以前書いた記事に詳細を書いていますので、ご覧くださいね。
名称:Vegetarian Society
WEB : HP
場所:QXGG+JJ テーサバーンナコーン・チエンマイ, チエンマイ ムアンチエンマイ
電話 : 081 352 5051
時間:6時〜14時くらい
Thai Orchid Vegetarian Food
Thai Orchid Vegetarian Food
チェンマイでも老舗のローカル ジェーのレストラン。ご家族で経営されています。

こちらもランチ時間にはいつもお客さんが多いので、普段通りという印象です。
このお店のベジ系カオソーイが好きなのですが、ビュッフェ形式に好きなものを選べるメニューもおすすめですよ。
おかずを選んだら、白菜ときゅうりを、ぺぺっと乗せてくれるのがうれしい。

WEB : 記載なし
場所:419 24 Wichayanon Rd, Tambon Chang Moi, Amphoe Mueang Chiang Mai, Chang Wat Chiang Mai 50200
電話 : 053 876 232
時間:8am〜4pm
チェーン店
セブンイレブン
Sven Eleven
言わず知れた世界のコンビニ店 セブンイレブン。どこに行っても間違いなくあるので、安心感がありますね。
キンジェー期間以外でも、ベジタリアン向けの食品を販売しているので、オーストラリア人の友人も面白がっていました。


大豆ミートのハムやお弁当が5種類ほどありました。

パンコーナーもキンジェー仕様になっています。

マッシュルームフィリングのパイ、そして “齋” マークがついてるラーメンもベジタリアン仕様。


宗教が背景にあるとは言え、しっかりとマーケティングに入っているあたり、さすがは大手コンビニという感じです。
お弁当を食べてみたのですが、大豆ミートはしっかりとした味付け、ごはんもモチモチしていて
…..た、確かにこれはおいしい…
企業努力が伺えます。
お野菜はほぼ入ってないのでヘルシーではありませんが、コンビニにヘルシーを求めるのもおかしな話です。
▼ セブンイレブンの 肉なし野菜まん も遜色ない美味しさでした。
スターバックス


スターバックスもキンジェーに参加されてました。
ドリンクは、豆乳を使ったソイラテや、抹茶エスプレッソ。色を重視した映え感が、さすがという印象です。
フードは、2種類のパン。
ウォールナッツとレーズンのパン、パンダン入りの あんぱん のようなもの。
どれもしっかりと甘い、オヤツの時間に頂くものなので、スタバ的には様子見という感じでしょうか。
さいごに
チェンマイのキンジェーは初参加でしたが、いたるところに黄色の旗を見ることができます。
参加する人はするし、しない人はしない。人によって1日だけ参加する人もいる、といった自由な感じですね。
日本で言うと2月の “豆まき” のような感覚でとらえるとわかりやすいかもしれません。
我々外国人にとっては、せっかく異国の地にいるのだから、こういった宗教行事に参加するのも新しい発見があり、旅先の楽しみの1つになりますね。
聞いた話によると、チェンマイの北部の山にあるお寺では、キンジェーのお祭りをやっているのだそうですが、残念ながらたどり着くことができませんでした。それが唯一の心残りでしょうか。
今回はチェンマイにおけるキンジェー事情をシェアいたしました。
楽しんでいただけたら幸いです。